参院選で18歳選挙権が初めて適用され、若い人の投票行動について話題になっていますね。
個人的には18歳から投票権を得られるということは非常にいいことだと感じます。若くても、政治や社会について、しっかりと考えている人が沢山いますので、そういう人が少しでもアクションを起こせるようになるということは素晴らしいと思います。
一方で、「投票に行くことは国民の義務!投票しないなんて大人としてあり得ない!!」という風潮も強くなってきていると感じます。
確かにその通りなのですが、私は政治についてよくわからない人は、むしろ投票に行くべきではないと感じています。
知識、判断力のない人が投票すると扇動政治を助長してしまう
政治について、歴史もシステムもほとんど知らないような人が投票に行く時、その判断基準は何になるのでしょうか?
ただ単にパフォーマンス力に優れている扇動者や、人当たりがよく、選挙前だけ庶民、有権者に取り入ろうとするしたたかな政治家のほうに注意を引かれる可能性は高いと思います。
人気、知名度と政治能力は別
結果、人気取り合戦のような状態になり、本当に政治的な手腕があり、知識のある政治エリートが選ばれない、という事態になる危険性が高いです。
実際、タレントから政治家に転身したり、と畑違いの場所から、まるで転職をするかのように政治の世界へ紛れ込んでくるケースも増えていますよね。もちろん、そういうケースがいけないとは思いませんが、正直に思うのが、この人に一体何ができるの?という疑問です。
政治力を持つには複雑で幅広い知識、手腕が必要
私は政治についてよく知っているわけではありませんが、政治関係のさまざまな問題に対処するためには、幅広く膨大な知識が必要であることは想像できます。
一般人がサクッと習得し、活用できるレベルなれるとは思えないのです。(官僚さえいれば、政治家は素人(パフォーマー)でもいいという話もありますが・・)
選ぶ側に、政治への知識、見る目があまりにも欠如しているにも関わらず、投票に行く人がいることが問題の根です。
結局今のように、パフォーマンス、知名度など、人気投票状態になってしまっていることが証拠だと感じます。
投票権があっても、見る目のない人、判断基準をもてるだけの知識のない人が投票へいっても、ただの人気投票、扇動政治に力を与える結果になるだけです。
対策:有権者へ投票権を得るための簡単なテストを実施する
私の個人的な案としては、選挙への投票権を得るために、投票権獲得のための簡単な試験制度をもうけることがいいのではないかと思いました。
政治について、最低限の知識、判断力を有している人なのかどうか、振り分けるための試験です。センター試験のようなものですね。
基準は小学生~中学生レベルの簡単な内容でいいと思います。逆に言うとそのレベルの内容ですら知識にない人が投票権を得ることはデメリットのほうが大きいと感じます。
これは差別でもなんでもなく、投票したい、政治に関心を持ちたい!国民として参加したい!という人なら勉強するはずです。(実際2~3日もあれば十分知識は習得できますし)
今のまま、ただ18歳になれば誰でも投票できる・・というシステムは、投票率の低下以上に、判断力を欠いた無益な投票を伸ばすだけだと感じます。
国民全員が政治の知識を持ち、関心を持つことは不可能
誰でも生活に対する優先順位が異なりますし、環境もそれぞれです。政治のことに関心を持たない人がいてもいいと思います。
ただ、投票に行くのであれば、ある程度の関心と知識は必要だと思うのです。
ただの人気投票をしに行く程度なら、投票に行かない人のほうが責任感があります。
無責任な一票を入れないという真摯な態度です。
私は政治に無関心な人が増えてもいいと思うのです。人それぞれです。ただ、やはり政治家はただのパフォーマーではなく、実力のある専門家に託したほうが安心できます。
選挙投票に行かないことは無責任ではないが、無知のまま投票に行くことは、罪です。
「私、しっかり投票に行ってて立派でしょ!(´-∀-`)」とドヤ顔をする前に、今の自分に投票する資格があるかどうか考える謙虚さも必要だと感じます。