ひとみーぬ通信

HSPの生存記録。気まぐれ更新。

結婚は愛よりお金?ドラマ「やまとなでしこ」の主人公、神野桜子さんが魅力的だと思う理由

今回は2000年に放送され、高視聴率の人気ドラマとなった「やまとまでしこ」というドラマの魅力について語りたいと思います。

懐かしいドラマですね。 内容も面白いのですが、それ以上に主人公の神野桜子さんの性格が魅力的だと感じます。

「やまとなでしこ」のあらすじ

客室乗務員の神野桜子は、気配り上手で類まれな美貌を持つが、貧しい漁師の家に生まれた過去から、玉の輿に乗るべく、合コンに情熱を燃やしていた。 大病院の御曹司を射止めても、更なる標的を狙う桜子の前に現れたのは、超金持ちの医者・中原欧介。 しかし本当の彼は、小さな魚屋で恋愛に臆病だった。 心よりお金が大事と公言する一方で、 亡き母が教えてくれた『お金では買えないたった一つのもの』が頭を離れない桜子が、本当の恋を見つけるまでを描く。

引用:ウィキペディアより

 

やまとなでしこの主人公「神野桜子」の魅力

私はどちらかというと、神野桜子(松嶋菜々子)さんのような玉の輿バリバリ狙いタイプの女性は嫌いでした。 しかし、このドラマの桜子さんは好きです。 それは彼女がとても潔く、賢くて正直な女性だからです。

目標達成のために、集中的に投資することを惜しまない

桜子さんは、フライトアテンダントとして稼いだお給料の大半を、ディオールなど、高級ブランドショップの服や小物の購入費につぎ込みます。

そして住まいはボロボロのアパート(のちに漏電で火災します)に住んでいて、食事もカップラーメンなど、全く他のことにお金や労力をかけません。

 

同僚:「もう少しマシな家に住みかえれば?」

桜子: 「家で男が釣れますか?」

 

同僚:(桜子がカップラーメンをおいしそうに食べているのを見て)

「美味しい?東十条さん(桜子の玉の輿の相手)と結婚したらもうカップラーメンも食べられなくなるよ?」

桜子:「一生カップラーメンしか食べられない生活よりマシだもーん」

 

同僚:「お金で男性の価値を決めるなんて歪んでる」

桜子:「じゃあ聞くけど?どうしてルックスや性格で男を選ぶのは褒められて、お金で男を選んじゃいけないわけ?」

目標達成の期限が明確

そして自分の売り時は27歳まで、27歳が最高高値で売れる時!と期限も決めています。

期限を決めて、自分の強みを最大限に生かし、目標達成に繋がることを最優先し、大胆に投資する・・

すごく潔くて、賢い判断力だと思います。

自分で決めたことに対し、周囲がなんと言おうと素直に、まっすぐに行動できる、判断できる点が素敵だと思いました。

罪悪感を引きずらない

桜子さんは、地方のとても貧しい大家族一家で高校生まで過ごします。

しかし、貧しく、夢も希望もない生家での暮らしから逃げ出すように、ある日家出をし、上京します(ドラマの映像から多分18歳位だったのではないでしょうか)

その時、上京に必要な資金を実家のタンス預金から盗み、飛び出してきています。

上京後は身なりを整え、自分の女としての価値に気づき、男性ウケが抜群に良いであろう、フライトアテンダントになると決め、着実に具現化していきます。

また、ラストでは、自分に尽くしてくれた婚約者の東十条さんとの挙式の最中に、式場を飛び出し、中原 欧介のもとへ走ります。

このようなことをして、当然周囲から責められるのですが、桜子さんは少し反省したのち、すぐに「私は悪くなーい!」と開き直ります。

 

通常、人は罪悪感を持つと、いつまでも引きずり、卑屈になるケースも多いです。

しかし、桜子さんは潔く割り切り、罪悪感に飲み込まれることなく、再び前向きに堂々と自分を肯定します。

メンタル面の自己管理能力が秀逸

反省はしても、引きずらない、罪悪感で無駄に自分を苦しめない、など、メンタル面での自己管理のしっかりできた、これまた潔い女性だと感じます。

 

さすがに、ラストで裏切られた婚約者や若葉ちゃん(中原 欧介の元恋人)にまで、祝福される、というのはできすぎだとは思いますが、桜子さんの対応力、生きる力は見習うべき点が多いと感じます。

結局玉の輿よりも、愛を選択する

f:id:nomado67:20190902121827j:plain

何がなんでも、お金持ちと結婚する!という信念を持っていた桜子さんでしたが、結局最後は中原欧介の人柄的な魅力のほうに惹かれます。

昔、亡くなったお母さんの言っていた「お金では買えない大切なモノを持っている」相手なのかもしれない、という判断をしたのでしょうね。 (お金!お金!と言いつつ、幸せ感をあまり感じられていなかった)

低収入で優しい男性、高収入で傲慢な男性?

このドラマの中原 欧介(堤真一)さんって素敵ですよね。 でも悲しいかな、この手の男性はお金がない(収入が低い)ことが多いです。

10年位前までは、【男は稼ぎ、女は家庭を守る】という旧来の家父長制度の名残りがまだ残っていましたが、今は男女関係なく社会進出が進んでいます。

男性よりもバリバリ活躍して稼ぐ女性も少なくありませんし、主夫として活躍する男性も増えてきました。 

玉の輿に乗れば、苦労知らずの人生が送れるという幻想

今から10年以上前の価値観が反映されたドラマなので、玉の輿狙い感がすごいし、結婚=ゴールという価値観も、もう古臭いです。

今は女性も経済的に自立している人も多くなっているし、多様な価値観を持つ人が増えています。

私も昔からよく人に「玉の輿に乗りなよ!そうすれば楽に暮らせるよ!と言われてきました。 そういう人に会う度に、いつも首をかしげる思いがありました。

「経済力を100%相手に依存するということは、首ねっこ掴まれた猫と同じじゃない。 きっと我慢することは沢山あっても、自分で自由に選択することなんてできない・・窮屈でつまらない生活を強いられるんだろうな」 と思っていました。

実際に経済力のある人程、傲慢で妻を使用人か養育係のように扱っている人も少なくありません。(もちろん優しい男性なら文句なし、ですね)

このドラマを観ていた頃は、エビちゃんOLが流行り出す少し前で、とにかく、女性は腰掛程度に会社に勤め、適齢期になったら、寿退社というコースが女の幸せな人生の王道のように謳われていて、とても違和感を感じていました。(バカにされているような気しかしなかったです)

f:id:nomado67:20190902122109j:plain


今、時代が少しづつ変化していき、より多様なライフスタイル、価値観が広がり、女性が男性や家を存続させるだけの道具のような位置づけから脱却し始めているのを嬉しく思います。

お金で選択肢を奪われるのは耐えられません。

自分の幸せ、やりたいことに素直な人は魅力的

周囲の目や評価を気にして見栄をはるために、行動する人はダサいと感じるけれど、桜子さんのように、自分の幸せや目的のために、潔い行動をとれる人はかっこいいなぁ、と思います。

「ブランドがなければ愛されない」という価値観は自信のなさの裏返し

このドラマが放送されてから、フライトアテンダント志望の人が急激に増え、倍率がすごいことになったそうです。

2019年現在では、逆に人材不足らしいですね。

スッチーならモテるんだ!スッチーなら人から、男性から高く、大事に扱ってもらえるんだ!と思った人も多いんでしょうね。

ブランドがなくても、卑屈じゃなければモテる

私個人の意見では、モテる人はたとえ無職でもモテるし、男性に大切に扱ってもらると思います。

◎◎のブランドが欲しい!ということは、◎◎のブランドがないと自分には価値がない!自分は魅力がない!と言っているようなもの。

そういうブランドに惹かれる相手もまた、◎◎がないと自分にも相手にも価値がない、という限定思考なので、値踏みしてくるような相手を引き寄せることになると思います。

↓この小説の中の女性達のように。

www.hitominu.com

 もちろん、単純に仕事が好きならいいのですが、特定の職種やステイタスを身に着けて愛されようとすることは、最終的に非効率になると感じます。

女性は男性に好かれるため、選ばれるために存在するのではなく、自分の人生を自分の視点で、楽しむために生きてほしいですね。

まぁ人それぞれなので余計なお世話かもしれませんが(;´д`)ナマイキ言ってしまいました。

「やまとなでしこ」オススメのドラマです!

少し時代を感じるドラマですが、桜子さんのキャラと貧困時代のゆがんだトラウマ経験が、人にどう影響を与えるか、繊細にコミカルに描かれていてとても面白いドラマです。(途中泣けるシーンも多い)

まだ観ていない方には、ぜひオススメしたいです!(^ω^)

2019年追記

なんとなく書いたこの記事ですが、アクセス数がかなりあり驚いています。 やはり面白いドラマは不滅ですね。

玉の輿の定義

最後に「玉の輿の定義」「女性と男性の視点のズレ」を指摘して終わりたいと思います。

1.金持ち気取りの庶民と結婚して小姓生活。

2.本物の金持ちと結婚して使用人を雇って優雅な生活(しがらみは非常に多い)

3.経済的に自立して自由に暮らす。

 

この三択の内、どれが現代女性にとって魅力的か大体予想がつきますね。

2か3でしょう。 やまとなでしこの桜子さんは2を狙っていたのです。1ではなく。

都合のいい家族のハートフルストーリーに酔いしれてるのは男性だけ。 賢い現代女性達は、しっかりと現実を把握しています。

1の男性達のお花畑脳をなんとかしないと、今後も男女の認識のズレは修正されないでしょうね。

f:id:nomado67:20170317175847j:plain

歴史上でも、貴族や武家以外の庶民が専属の使用人を雇えていた時代はありません。 経済構造とライフスタイルは並走するものです。

家父長制度は、高度経済成長が存続しないと事実上成立しないモデルだと思います。

 

明治政府が一夫一妻制の国民皆結婚制度を強制し、婚姻制度が誕生してからわずか100年程度。 平成から新年号に変わった今、そろそろ婚姻制度(と不随する価値観)についても改変が必要な時代ではないかと感じています。

つまり、

あなたは、お金持ちではない。 だから家事、家族の身の回りの世話をきちんとしなさい

って話(。-人-。)