ひとみーぬ通信

HSPの生存記録。気まぐれ更新。

「稼げるを売りにする人」からは稼げるを売りにする方法しか学べない

売り物がフワっとしている人の成功体験には要注意

「この若さで年収2000万円!好きを仕事に、豊かで自由なライフスタイルを送っている○○さん!」

など、好きなことをして、ものすごい高収入で、セレブで自由なライフスタイルを送っている人、よく目にしませんか?

インターネットや本の中だけで。

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そのような人たちの自由で豊かなライフスタイルを自分も送りたい~!!と意欲的で向上心のある人が、『どうすればその人のように自由で、豊かで、好きなことだけをしながら、最高の生活ができるようになれるのか?』というノウハウを求め、セミナーや講習会へ通います。

欲望とコンプレックスを刺激し、理想と夢を売るビジネス

私はこのようなセミナーには行ったことがありません。こういう憧れのライフスタイルを売る仕事、ノウハウを売る仕事、は結局のところ、

 

『私もごく平凡な人間(もしくはそれ以下)だったけれど、今はこんなすごい暮らしができています。あなたもそうなれますよ!そのノウハウが知りたかったらサービス(セミナー、本、DVD)をどうぞ!』という流れですよね。

 

つまり、稼げたこと、を売りにしています。

 

しかし、実際、この人は何をしてこんなに稼いでいるのだろう?とよく調べてみると、非常にフワッとしているケースが多いです。

夢を売るエンターティナーの「神格化」

稼げた、という経験、ノウハウを売りに副次的に収入が増える、というのは理解できる流れですが、具体的にその稼げた、のは何をやって?というところが非常にぼんやりしているのです。

たとえば音楽家なら、世界講演で年中飛び回っている、作家なら数百万部のベストセラーを出した(稼げるを売りにしない内容で)、芸能人なら、知名度や看板番組を多く持っている、など、「あぁ、この人はこういう活動で稼いだ成功者なんだな」とクリアにわかります。

 

しかし、稼げる、を売りに商売をする人は、何を仕事にしているのか、何のスキルや才能があるのか?がハッキリしないんです。

 

つまり、稼げる夢、希望、イメージのシンボル、アイコンとしてブランディングされた人、であり、稼げる夢を与えること、で成り立っている要素が非常に強いのだと感じます。

稼げるアイコンとしての、講師なり、カリスマ○○の○○さん、という主役がいて、周囲の人が本人を伝説的な人、や成功者というイメージに作り上げる。

 

そのイメージに自分の欲望や願望を刺激され、憧れを抱き、その人のようになりたい人(稼ぎたい人、豊かで自由なライフスタイルを夢みるが実現できていない人)から収入を得ているように見えます。

 

もちろん、イメージや夢を売ることは非難されることでははないし、人に希望や元気を与える、という点でいいことだとは思います。

ポイントは楽して稼げる、楽して大成功、というショートカット

でも、一つだけ思うのが、稼げる、を売りにしている人のノウハウって役にたつんですか?という疑問です。

そういう人が教えるノウハウ通りに行動しても、実際に稼げるスキルは身に付くのでしょうか?

 

前向きに取り組む、わくわくに従う、など精神面で役にたつ貴重なアドバイスはもらえそうですが、具体的なビジネスのスキルはどうなんでしょう?稼げる、を売りに商売をする方法は学べても、実際稼げるようになる方法は教えて貰えるんでしょうか?

 

  • 本当に稼げるようになりたいなら、ポジティブシンキングを鍛えることは当たり前です。(モチベーションを保つため、継続力をつけるため)
  • わくわくに従うことも当たり前です。(自分の意志を明確にする)

でも、それだけでビジネスで成功する方法が学べ、収入が上がるんでしょうか?

 

具体的なスキルを磨くこと(音楽家なら楽器の演奏、物書きなら、文章力、歌手なら、歌唱力)になによりも率先して取り組むべきなのではないのかと思うのです。その上で、

  • 何度も挑戦し続けること
  • 継続すること
  • 失敗例を学び、応用力をつけること
  • 機会を求め行動し続けること
  • 失敗してへこたれないこと、必ず再起すること

など、精神論も含め、やるべきことが沢山あると思います。

 

収入が上がることを夢見て、希望を持っても、具体的にアクションをおこし、力をつけ、継続しなければ何もモノにはならないと思うんですよね。

 

がむしゃらに頑張るのは無駄ですが(頑張っても状況が好転する時もあれば、しない時もあるので。結果を変に期待しすぎないほうがいいです)

やるべきことを、やる、続ける、という具体的な行動のほうが大事じゃないでしょうか。

適切な行動が伴わなければ、理想との距離はいつまでも開いたまま

自己啓発ジプシー、になり、理想は高いけれど、現実にちっとも進歩のない人は、精神論だけ学んで、肝心の行動が伴っていない人が多いように感じます。

 

例えば、願っているだけで、すべてのタイミングが絶妙に合い、望みの現実が次々と展開されていき、特に苦労もせずに、らくらくと理想の生活を手に入れられる・・とか。


本気で信じている人、いるでしょう?

でも、実際どうですか?望んだ通り、次々と道が開け、最短距離でどんどんレベルUPしていけましたか?

描いた通りの、高い目標に届きましたか?


多くの実際に成功した人の歴史を見てみるとわかりますが、どんなに成功した人でも、その成功、実績をあげるまでに、相当行動しています。失敗もしています。長い時間がかかっているケースも多々あります。

 

ほとんどがトライ&エラーという行動を繰り返し続け、粘り強く諦めなかった結果、運とチャンスを実力でモノにした人が多いと思います。

短期間で楽に成功できる要因:単発的な偶然、もともと資産に恵まれた人

中には、短期間で、一気に成功したり、お金持ちになったりする人もいるでしょうが、そんな人、本当に一握りでしょう。(偶然か、もともと資産、素質に恵まれた有利なカードを持っている人だけです。)

 

あなたのまわりに、宝くじで高額当選し続けている人はいますか?

あなたのまわりに、時給1000円から、半年以内にいきなり3万円になった人はいますか?

・・ほとんど見たことがない、レベルに希少ですよね。

現実を直視し、本当にやるべきことを見極めることが重要

わくわくして希望を描くことは、とても大切ですが、行動はさらに大切です。

 

粘り強く、何度も何度もトライし続ければ、実力も応用力もつきます。トライする分だけ、保守的な人よりもチャンスや変化を起こす機会に恵まれる確率が高くなります。

 

結局成功するかしないかは、それだけだと思いますよ。(素質や才能もありますが)

わくわくしなくても、気持ちが腐っていても、しつこく続ければいいんです。

 

ただ気持ちが腐りすぎると、モチベーションが保てず結局途中で諦める要因になりやすいので、ポジティブな転換法を身につけるのは有効だと思います。

 

運のいい悪い、は関係ないと思います。ポジティブでも破産した人を知っていますし、ネガティブでも実績をあげた人を知っています。

 

なんか、自己啓発について、最近強い疑問を感じてきたので書かせて頂きました。


自己啓発は行動のスパイス、補助的ツールとして利用するのはアリですが、やっぱり重要なのは、行動する、手を動かすってことですね。

 

そうでないと、いつまでも叶わない希望というお荷物を抱えているだけで、チャンスも変化も起こせないのではないでしょうか。


稼げるを売るビジネスは自己啓発にドはまりする人、が引き寄せられやすいジャンルだと思ったので書きました。

 

最短で、楽々で、打つ球少なく成功!!は、逆に修羅の道になるでしょう。

 

願望がいつまでも叶わない、状況が変化しない、という絶望の道です。

 

夢をくれる人からは夢だけを貰い、具体的なアクションは実践で手探りしながら掴んでいかなければいけないんだと思います。