ひとみーぬ通信

HSPの生存記録。気まぐれ更新。

アンコンシャスバイアス【無意識の偏見】に気づくことで個人がより活躍しやすい社会を目指す。

アンコンシャスバイアイスとは?

無意識の固定観念による偏見という意味を持つ。

特定の年代や性別、民族による集団的な固定観念による先入観により相手を決めつけることで生じるハラスメント。

先進国の企業を中心に、職場内の差別を防止し、一人一人が活躍しやすい環境を目指すために取り上げられています。

例えば「男なのに、なよなよして女々しい、女なのにガサツでキツい、今の若い奴らは定時で帰りたがり向上心がない、いい歳なのにこんな服を着ているなんて・・」などなど。

ポイントは相手を自分の国や特定の集団、特定の年代に共通する固定観念というバイアスをかけた状態で見ていることです。

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国特有の先入観、固定観念の例

日本なら「苦労をすることが美徳。楽をして稼ぐなんてダメだ、個人の主張よりも集団の空気を第一優先させるべき」という観念が採用されるケースが多いですし、

他にも(日本に限らず)「男性には重要な仕事を積極的にまかせ、女性には優しい仕事を割り振る、子持ち主婦はすぐに仕事を休む」といった先入観もあります。

 

〇〇はこうであるべき、○○はこうだろう、という先入観に基づいて、相手への対応を変えることが無意識の偏見です。

自分のモノサシで相手を裁くことは傲慢

その先入観により、相手へ「当然こう反応するだろう」という一方的な期待が生まれます。

例:女性なら優しく対応してくれるだろう。男性なら力仕事をすべきだ、若者は年長者の意見を立てるだろう、子供は元気がよく活発なのが正しい、などなど。

そしてそれらの無意識の先入観により自分が期待した態度と相手の反応が違っていた場合、不満を持ったり、逆に要求された相手自身が不満を持つ場合もあります。

 集団的観念は無意識レベルで刷り込まれている

〇〇ならこうであるべき、という視点は自分側、または特定の集団間で共有される一方的な先入観に過ぎません。各個人の個性を無視しています。

ただし、その先入観はあまりにも当たり前に個人、または特定の集団間で共有されてきたため、無意識レベルで偏見だと気づきにくい、という問題があります。

 

女性社員だけにお茶くみをさせる、男性社員にはキツい力仕事を強制してもいい、といった行為は女性差別、男性差別としてわかりやすいので、多くの先進国の企業で、すでに意識されていることだと思います。

アンコンシャスバイアスはそれらの差別を生み出している根源である、無意識レベルの先入観、偏見に気づく、ことが課題になります。

アンコンシャスバイアスに気づく目的とは?

アンコンシャスバイアスを考えることで、〇〇とはこういうものだ、という特定の属性の人間をひとくくりにし「こうであるもの、こう反応すべきもの」と決めつけることで、活躍の場を制限されたり、理不尽な作業を要求されること防げます。

特定の集団に所属している人程気づきにくい?

無意識の偏見には特定の集団に長い間所属し、他の価値観や例を知らなければ知らない程、気づくことが難しいです。

悪気はなくても、当たり前にそう思ってきたため、偏見だという認識が持ち辛いのです。

アンコンシャスバイアスを持っている人の特徴

個人的にはアンコンシャスバイアスをしがちな人の特徴として、相手に対し「〇〇なんだね」(おとなしいんだね、サバサバしているんだね、変わっているね)等、の「何目線?」的な物言いをしやすいことがあげられると感じます。

 

事前に相手(の属性の人は)〇〇であるべきだ、という先入観や偏見がある証拠です。

ポジティブな感想を伝えるならいいですが、相手が不快になるような自分目線をわざわざ伝えるのは無神経だと思います。

あと、自分のことを言う場合でも「女とは~であるべき」「男たるもの~であるべき」というように、やたらとジェンダーを強調する人も苦手です。

そういう人は性別や属性で人を判断し、個人を見ない傾向を感じるからです。

女とは~であるべき=他の女性も全員そうであるべき、反対に男性はこうであるべき、という傲慢な姿勢すら感じます。

子供にもアンコンシャスバイアスは押し付けられる

また悪気はなくても、子供に対しても、アンコンシャスバイアスは強力に働いていると思います。

例えば、女の子なら〇〇ちゃん人形、男の子なら機関車のおもちゃ・・というように、無意識に自分達が感じる女性らしさ、男性らしさの枠にはめて考えるのが当たり前になっている人も多いと思います。

一つの行動が、集団的先入観から生じたイメージとズレているからといって、あの人は~な傾向が強い、と判断するのも、アンコンシャスバイアスだと思います。

相反する色々な要素が混在するのが人間であり、ひとくくりにジャンル分けなどできるはずがありません。

アンコンシャスバイアスを防ぐ思考習慣

アンコンシャスバイアスは、ひとつの視点ではなく、さまざまな角度から物事見る習慣をつける、複眼思考多面思考を意識することで解決できると思います。

まとめ

なかなか繊細な問題ですが、無意識レベルでレッテル(決めつけ)をしていることって実際に多いと感じます。

こういう差別問題やハラスメント問題は、自分とは違う属性や立場にいる人の立場になって考えてみる、という習慣ができるので、とてもいいことだと思います 。

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人間は基本的に傲慢な生き物なので「自分(達)さえ問題なければいい。自分達さえ不快でなければ興味ない。」というスタンスを取りがちです。

歴史を振り返っても、人々のそのような態度が人種差別(白人と黒人)のドロドロの紛争を長引かせ、多くの犠牲を払う元凶になりました。

文化レベルの進化とともに、人間の精神性もどんどん進化しています。

 

もう昔のように、自分達側からの視点でしか相手を見ない、外側だけで決めつけて個性を無視する、という態度を改める時がきていると感じます。

男性差別や過剰ファーストによる逆ハラスメントも気になる

個人的には、女性差別はもちろん、男性差別への無関心さも気になります。(ただしお店のレディースディや女性専用車は差別ではなく、営利目的の戦略と冤罪防止の措置です)

また「こうあるべき子供像の押し付け」も気になります。(声がでかいのがいい、騒ぐのがよい、おとなしいのはダメ等)

反対に、年配者や子供を極端に配慮し(ファースト)、他の属性の人達の権利を無視する風潮も気になります。

 

〇〇はこうである(~べきもの)という決めつけはそろそろやめて、相手の個性を尊重するスタイルを自然に身に着けられれば、さらに洗練された社会になるのでしょうね。

 

アンコンシャアスバイアス、私も無意識に持っているのかもしれません。

日常生活でも、自分のモノサシで勝手に相手に期待し、怒ったり、理不尽な要求を強制していないか、気を付けてみたいと思います(´・ω・)