数年前にこちらの本を読みました。
【最貧困女子 (幻冬舎新書)】
内容があまりにも悲惨でショッキングだったこともあり、一度読んだ後すぐに中古で売却してしまいました。
ですので今、本の内容は5割位しか覚えていません。
内容は日本のアンダーグラウンドで肉体を搾取されている女性達の生い立ちや現状をレポートした内容です。
本の内容には、彼女達は何故その生活から抜け出せないのか?ということが議論されいます。
- 家族や親せきなど人間関係のセーフティネットの崩壊
- 行政などのサポートを受けるだけの知識がない
など色々書かれていたと思います。私が本を読んでなんとなく思ったのは「人間不信が原因なんだろうなぁ」ということです。
ここからは本の感想とはちと話がズレます(;´・ω・)
ありがとう、好きです、助けてくださいは自信がないと言えない言葉
- ありがとう(自分は受け取る価値のある人間だと思う)
- 好きです(自分は受け入れて貰える価値がある、魅力がある)
- 助けてください(自分は助けられる価値がある)
の順に難易度は高くなります。すべて自分には価値がある、という認識がなければ言えない言葉です。
もし自分のことを嫌っていると感じている相手に対し、上の言葉を使うとしたらどの言葉が一番難しく感じるでしょうか。
私なら一番最後の「助けてください」です。
偏見、差別、虐待による人間不信、自分不信
自分に対し、敵意や偏見を持っている=自分の価値を認めてくれていないと感じる相手に対し、素直に気持ちを表現することは難しいです。
最貧困女子と書かれている彼女達も、幼い頃から周囲の偏見の目に晒され、家族からもぞんざいに扱われ、自分が価値のある存在だという認識を持てないまま大人になってしまったのだと思います。
自分は無価値だから利用されても仕方ない、自分は無価値なんだから自分の身体なんてどうでもいい、自分は無価値なんだから誰も助けてくれない、という認識から抜け出せず、最後まで「助けて」と言えないのです。
モラル意識、礼儀の欠如で人が離れていくケース
もちろん中には人に頼れる人もいますが、この本で書かれているよう、モラル意識や礼儀が欠如しているケースもあり、相手からの恩を仇で返す形となり、結局誰も近づかない、というパターンになることも多いそうです。
聞く(理解する)姿勢で接すれば、素直で礼儀正しい人も沢山いる
私は昔こういうケースの人のカウンセリングをさせて頂いたことがありますが、皆さん礼儀正しく、素直な人ばかりでした。色々なケースがあるので一概には言えないと思います。
個別に判断することを放棄することこそ偏見であり、彼女達の苦境を生み出した元凶です。
「私は家族とは絶縁状態だし、友達も一人もいないので先生だけが信頼できる人です。先生の言葉がすごく心強いんです(´・∀・)」と言ってくださる方もいました。
ちゃんと話を聞いてくれる人、理解しようとしてくれる姿勢を持つ人に対し、彼女達のようなタイプこそ敏感です。
いつも思うのが、これまでに彼女(彼)に誰か一人でもいいから「あなたには価値がある。そのままで愛されるんだよ。」と言ってあげられる人がいたら・・ここまで苦しまずに、不器用な生き方をせずに済んだんだろうな、ということです。
最貧困女子の問題の解決策はわからない
最貧困女子を生み出す社会的背景は多様で複雑で、こうすれば解決できる!というシンプルな対応策を提示することは難しいと感じます。
特に崩壊した家庭環境に関しては社会の死角となり、なかなか周囲がサポートするのは難しいですよね。
偏見と自己否定を生み出す集団主義と減点主義を今すぐやめるべきだと思う
家庭訪問や生活保護等色々なサポートが考えられますが、私としては、まずは偏見と差別を受けることにより生じる自己否定感を取り払うことが重要ではないかと思います。
人を苦しめて、恐怖の感情を抱かせる原因のはほとんどのケースが自己否定だからです。
大抵は自己否定感を拭いたくて変な行動に出るのです。
正直私は親切にしても、砂をかけられるリスクの高い人に手を差し伸べることは嫌です。
だから彼女(たちの一部)に対しサポートをすべきだ!などと他人に言うことはできません。
でも予防策として、そういう人がいたら、できる限り肯定の言葉をかける位のことはできると思います。
苦しんでいる人に対して、さらにダメ出しをするのではなく、自分の価値を無条件で認められるように仕向けてあげることが、私ができる最大の親切なのかなぁと考えています。
- ありがとう。
- 好きです。
- 助けてください。
私も時々言うのが怖くなります。でも、自分の価値を信じたいし、負けたくはないので、できる限り素直に言えるようになろうと、今でも意識しています(´д`)
「世界中のみんなに嫌われても、私は自分のことが大好きっ!(´∀`)vバカでチビでハゲててもオッケ~♪素敵すぎる~自分♪」
と言える変な人が少しでも増えたら嬉しいです。